長期投資が本来の投資、短期投資はギャンブル?

日本だけでなく、世界的な傾向として、投資家の目が短期的になってい
るようです。現在個人投資家の株取引の9割がネット取引となっていま
すが、その取引のほとんどが信用取引などの短期取引であると推測でき
ます。

株価のちょとした変動で売買を行う短期投資は、企業価値をちゃんと評
価するのではなく、株価の動きが激しい銘柄や、比較的割安な銘柄を買
い、新しい製品の発表、業績の上方修正または政府の金融政策の変更等、
なんらかのニュースで株価が上昇した時に利益を出すために売り抜ける
という方法です。

2013年1月から信用取引の規制が緩和され、一時減少していたデイ
トレーダーが増加に転じ、需給動向や報道に反応する株式売買が激増し
ています。つまり短期投資の傾向がさらに強まったと言えるのです。

企業「価値」を買うというのではなく、株式の「価格」で売買すると言
い換えることもできます。これはもう投機です。10回のうち7回勝て
る時もあるかもしれませんが、短期投資は長期投資と比較して利益が低
いので、3回負けると7回買った分の利益が飛んでしまいます。先程は
「投機です」と言いましたが、もっと悪く言えば「ギャンブル」と言え
るのではないでしょうか。

また個人の方が、仕事、家事、育児を持ちながら相場と睨めっこするの
は不可能であり、現実的ではありません。

アクティブファンドのファンドマネージャーは、自分が買った銘柄につ
いてどのくらいのレベルまで株価が上昇するか、しっかりとした目標価
格を設定しています。こういう人達が短期投資をする場合、1年後くら
いの目標価格を設定し、その水準まで株価が達したところで売り抜け、
利益を確定させ、その後株価が低下したところで再び投資するという手
法を取る場合があります。

このような手法を一方的に非難する事はできませんが、短期的な株価の
変動は市場に関係する人間なら誰でも注視している事項ですので、その
中で予測が当たった人間、運がたまたま良かった人間が利益を得るとい
うことだけなのです。

では長期投資はどうなのかというと、長いスパンで株価を見ているので、
ひとつの出来事に勝負をかけたりはしません。例えば日銀が金融緩和を
実行したとしても、そのイベントリスクに一喜一憂する必要は無いので
す。

長期投資家は、財務データだけでは把握できない企業価値に視点を置い
ているため、目標価格は、短期投資家のそれと比較して高く設定してい
ます。現在1000円の銘柄が、10年後3000円になるという目標
設定すれば、短期的に株価が低迷しても、また短期的に株価が急騰して
も、慌てる必要はないのです。

足元に注意を払いつつ、目線は遠くに設定する。それこそが個人投資家
が行うべき株式投資なのではないでしょうか。

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