親会社の証券会社・銀行が企画する、国内アクティブファンド

日本の場合、運用会社の多くは証券会社や銀行の系列であり、運用会社
にファンドを売ってくれるのが販売会社である親会社です。アクティブ
ファンドが低迷する理由の一因は、この構造にあるともいわれます。

外資系や一部の独立系運用会社を除き、日本国内のファンドは銀行や証
券会社などの販売会社主導で企画されます。販売会社には圧倒的な販売
力があり、投資家ニーズは販売会社が把握していますので、販売会社が
売れそうだと予測する要素を揃えてファンドを企画し、販売計画を立て
るのです。運用会社は販売会社が描いたシナリオに沿ってファンドを組
成するだけ。主導権は販売会社が握っています。

それでは販売会社にとって売りやすいファンドとはどのようなファンド
かというと、投資家に対する「売り文句」があるもの。話題のBRIC
sに投資するファンドなどが一例。

販売会社の目標はたくさん売ることですから、当然、系列の運用会社に
対して、売りやすいファンドを企画するように依頼をします。毎月20
~30本ほどのファンドが誕生しますが、ほとんどが流行のキーワード
を持った商品といえます。

しかし株の本質を考えれば、商品が流行っている必要はまったくなく、
むしろ逆です。業界に「麦わら帽子は冬に買え」という格言があるよう
に、誰もが欲しいと思う時に商品を買い求めることは失敗につながる要
素が大きいのです。

また、情報という仕掛けに個人投資家が動かされている感もあります。
マネー雑誌やネット上に流れる情報は、注目を集めるために流行のキー
ワードが満載ですが、雑誌やネットを見た人は一律に同じキーワードを
眺めているということを冷静に受け止めるべきです。流行に走ることで
手元に「塩漬け」ばかりが揃ってしまうのは避けなければなりません。

日本の投資信託業界は商品を育てていくのではなく、流行の商品を次々
に出して売上を上げようとしています。売る側の販売戦略がそうである
と同時に、投資家も好んで流行の商品を追い求め、選んでいるといえま
す。短期的な利益を求めるときは流行もよいでしょう。

しかし、投資の目的が老後の資金や教育資金などの長期的な資産形成で
ある場合には不向きです。投資信託という商品の特性から考えると、米
国のようにロングセラー商品が資産残高の上位にくることが、本来ある
べき姿なのですが、アクティブファンドが企画ありきである日本では難
しいようです。

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