外国人投資家はトレンドにうまく乗り、自らトレンドを作り出す

かつてバブルと言われた時代には、外国人投資家はあまり日本市場に関
心を持っていませんでした。というのは、日本株が相当割高と判断した
ためです。事実、1989年の日経平均株価で見てみると、PERが6
0倍もあり、これでは外国人投資家は買いません。当時の外国人投資家
の売買シェアは11%前後でした。

その後バブルが崩壊し、3万8915円もあった日経平均株価が15年
ぐらいの間に7607円まで下がっていく過程の中で、日本株を取り巻
く環境も随分変わってきました。規制が厳しかったのがだんだん緩やか
になっていき、以前は、企業同士がお互いの株式を持ち合う慣習があり
ましたが、それも徐々に解消されていきました。

この結果、株式の流動性も高まっていき、企業の持ち合い解消分で市場
に出回った株式を外国人投資家が買っていくという構図で、2006年
にはついに外国人投資家の売買シェアが50%の大台を超えることとな
ったのです。

株価チャートと外国人投資家の売買状況を並べて比較してみるとよくわ
かりますが、一般に外国人投資家が買っているときは株価が上昇し、反
対に外国人投資家が売っているときは株価は下落しています。これはト
レンド形成時だけでなく、トレンド転換時にも該当しています。つまり、
外国人投資家の売買が株価の大きなトレンドを作っているということな
のです。

2003年に日経平均株価が7607円の大底を打ち、上昇トレンドへ
転換したときも、外国人投資家の大量の買い越しがありました。これは、
当時破たんがうわさされていた、りそな銀行を実質国有化することが決
定し、悪材料出尽くし感による相場の転換時期だったのです。

また、2005年の8月にも同じような動きがありました。当時は郵政
民営化が国会で議論されていた時期ですが、郵政解散が決まったこの8
月に、外国人投資家は1兆9000億円以上の猛烈な買い越しをしてい
ます。このとき、日本の個人投資家や国内企業などは売り越しを続けて
おり、日本人の大量の売りに合わせて外国人投資家が買いをぶつけてい
ったため、下落トレンドから一気に転換し上昇相場に変わったのです。

このようなことから、外国人投資家は逆張りをする傾向が強いと考えら
れていますが、上昇トレンドに変わる直前か、変わった直後に外国人投
資家の買い越しが目立っています。相場の流れを的確に判断し、流れに
うまく乗ったり、その流れそのものを自ら作り出せるのが外国人投資家
なのです。

さらに、外国人投資家の投資スタイルは割安株を買って割高になったら
売るというものです。相場を見ていると、ある銘柄の好材料がたくさん
出てきて株価が順調に上昇しているときがあります。このとき、個人投
資家の多くは順張りで買いますが、外国人投資家あ必ずしもそうではあ
りません。

既に割安の時点で大量に買っていますので、様子を見ながら株価やその
会社の状況を分析します。そして割高になっていると判断したら、トレ
ンドに関係なく一気に売ってしまうのです。そうなれば、トレンドも合
わせて変化するため、個人投資家は特に注意しなければなりません。

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