企業の内部情報を利用した株式の売買

自分の勤務している会社の業績が悪いことを知り、決算が発表される数
日前に空売りをしておけば予想通り決算発表後に株価が下落すれば労せ
ずして大金を得ることが可能になります。

逆にある企業の社内の業績が確実に上がるようなプロジェクトの開始や
新製品の発売などの情報を得た時にその会社の株を買っておけば、それ
らの情報を発表した後の株価が高騰した時に株を売ってしまえば大きな
利益を得ることができます。

しかし、このような内部情報を得た後に株式の売買をすることは、イン
サイダー取引と判断されて証券取引等監視委員会によって摘発されるこ
ととなります。

株式の売買は誰もが公平な条件のもとで取引するようにしなくては、投
資に参加する人の意欲がなくなってしまい、証券市場の発展を阻害する
ことになります。

企業が大きな損失を発表する数日前から株が売却されて株が急落するよ
うな場合は、インサイダー取引の可能性が疑われることが良くあります。
しかし、毎日市場では株式が何兆円規模も取引されていますから、全て
の取引についてインサイダー取引の可能性がないのかを調査することは
難しいのが現実。

そして、インサイダー取引をする側でも、有利な情報を知った当人の名
義で株式の取引をするのではなく、親族や知人の名義を使うようにして
いるため、中々不正が表面化することがありません。

大規模にインサイダー取引をする者になると、海外にある証券会社や投
資を行う会社などを利用して取引を行うような巧妙な手段を使って、不
正な取引の実態を隠そうとします。

そして、過去に大規模なインサイダー取引として話題となった手口の中
には、株式が大きく上下するような話題自体を自分たちの手で作り出し、
株価を操作しようとした例もあります。

ここまで来ると、会社の実態や業績などは関係なく、会社は株式取引で
利益を得るためだけの道具となっています。このようなことが続くと、
証券市場の信頼性が下がり、株式投資をしようとする人も減ってしまう
でしょう。

しかし、証券取引等監視委員会が事実上機能していない現状では、完全
にインサイダー取引を根絶することが不可能なため、現在の国内株式市
場に暗い影を落としていることも事実です。

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