市場を歪みを利用した株式取引における被害者とは

株式取引に関する大規模な不正が発覚すると、テレビや新聞などで取り
上げられて大きく報道されることになって、不正に関係した人々を非難
する意見を連日目にすることになりますが、このような不正な取引によ
る被害者は誰なのでしょうか。

被害者として真っ先に思い浮かぶのは、不正な株価操作によって株式取
引をした結果損失を蒙った人たちでしょう。

しかし、この投資家たちも、自分たちの予想に基づいて株式の売買をし
ています。誰からも取引を強制されていませんし、確実に儲かるから取
引をしなさいと勧誘された訳でもなく、単に自分の考え通りに株価が推
移しなかったために損失が出ていることになりますので、被害者とは言
い難い状況です。

株式取引においては、利益を得ても損失を出しても自分の責任で処理を
するのが大原則となっています。

では、日本の国民が被害者でしょうか。不法に得た利益を隠して必要な
税金を払わないのであれば国が本来得ることができるお金を得られない
ために国民にも被害が及ぶことになりますが、このような不正な取引を
した人たちは、問題となる行為以外のことについては法律を守って不正
が発覚しないようにしますので、税金を誤魔化すようなことはまずあり
ません。そのため、証券市場の信頼性を損ねるなどの行為をしています
が、国民に被害を与えたとは言い難いことになります。

そもそも、このように一般の人とは違うやり方で株式取引で利益を得る
方法は、元から証券市場に存在する問題点などを利用したもので、資本
主義の根本的な考えに則ったものと考えることも出来るのです。ですか
ら、市場の隙をついて大きく儲けた人たちのことを非難してしまうと、
資本主義そのものを否定することにつながる可能性もあるのです。

運用されている制度のそのものに歪みがある場合は、それを利用して儲
けようとする人たちが生まれることを防ぐことは難しく、逆の考え方を
すれば、そのような行為は資本主義の原理を実践していると言うことも
できるからです。

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