資産分散はグローバル経済を俯瞰して行いましょう

投資にもセオリーがあります。そのひとつが「分散投資」です。例えば全資産を、株式に投資していたとしましょう。この場合、2008年のリーマンショックによる世界同時株安で大打撃を被ったことでしょう。

1986年~91年までのバブル景気に乗って、不動産融資に注ぎ込んだ日本を代表する都市銀行の多くが不良債権を抱え、金融業界の大再編へとつながっていきました。

このようにひとつの分野に投資をすると、その分野全体が下火になったとき、資産の目減りを避けることができません。このようなリスクを軽減するのが、「分散投資」です。

値動きが安定的な債権で資産全体を底支えし、今後価格上昇が期待できる株式や不動産投資信託(リート)などでバランスよく構成することで補完効果・相乗効果が期待できます。

さらに株式については、国内・海外先進国・新興国に分散投資することがセオリーとされていましたが、今は日本の企業が海外で利益を上げていたり、その逆のパターンもあり、このセオリーは崩れつつあります。

先進国では既に市場が成熟済みのため、国内の伸びはあまり期待できなくなっており、『どこの国の株か』より『どの会社か』で選ぶ時代になっています。企業のグローバル化が進んだ結果です。

しかしながら、新興国の株式は分散投資の対象として考えた方がよいでしょう。新興国の株価も、先進国の株価の動きと連動するようになってきましたので、先進国の株価下落の補完は期待できなくなりました。

それでも新興国株には高利益が期待できるという魅力があります。新興国株は、分散投資による安定効果を求めるのではなく、資産全体の収益を高めることを期待して、投資対象に加えたいものです。

債権は値動きが小さいため、資産全体の安定性を担う役割を期待して投資されます。最近は、利率が高く投資意欲をそそる「ハイイールド債権」が販売されています。

「ハイイールド債権」の利率が高いのは、裏を返せば信用格付けが低く、債務不履行というリスクも高いと言えるものです。債権は「資産の安定」が主な目的であるので、投資対象に加える場合は配分に注意が必要です。

低リスクで海外債権を加えるのでしたら、先進国の“グローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)”がおすすめです。為替相場の影響を受けるリスクがありますが、債務不履行のリスクは低いものです。

利子や分配金収入が得られる債権もあります。国内では、変動金利型「変動10年」が個人向け国債として推奨できる債権です。外国債券もありますが個人で購入するには割高になるので、注意が必要です。

それ以外で利子・分配金が得られるものに「J-REET(上場不動産投資信託)」があります。これは複数の不動産に投資し、賃料などの収益を得る投資信託です。

「REET」は実資産である不動産に対する投資のため、景気悪化などの悪条件が発生しても、賃料相場の下落や空室の増加までタイムラグが発生するなど、他の金融商品とは値動きが連動しません。

分散投資の選択肢の一つとして、おすすめできる商品です。

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