外資系の格付け情報は株価操作につながることがあるので注意

株式投資の話に限ったことではありませんが、日本人は昔から肩書きや
権力というものに弱いものです。武力によって上下関係が決まっていた
戦国時代や江戸時代から移り変わり、今では学歴や役職で評価される時
代となっています。この脈々と流れる伝統は国民性と言ってもいいでし
ょう。そんな中、株式投資においては、格付けが投資家に影響を与えて
います。

大きな証券会社や格付け機関による企業の格付けは、それだけで水戸黄
門の印籠に匹敵する効果があります。格付けが上がればいい会社、下が
れば将来に不安を抱えている会社として、一般の投資家から評価される
ことになります。また、テレビや雑誌などでよく登場する証券アナリス
トや評論家のコメントも、実際に正しいかどうかは別として、信じる人
は多いようです。

以前は大口の投資家や特定の株主などにしか公開されていなかった格付
け情報や証券アナリストの分析や評論家のコメントが、最近ではネット
証券の競争激化にともなって、利用者へのサービスの一環として提供さ
れるようになってきました。素人の個人投資家は、株式投資に関して役
に立つ情報がなかなか入ってこないため、このように一般に開放されて
いる誰でも入手できる情報に飛びつくしかないのが現状です。これらの
数少ない情報について、他の情報と比較して精査する手段も持ち合わせ
ていないため、格付けや評論家のコメントをそのまま受け入れるしかな
いのが現状。

個人投資家が格付け情報に飛びつきやすいのを狙って、外資系の証券会
社やファンドが株価操作をもくろんで意図的に格付けを変えてくること
もあります。格付けとともに目標株価についても発表することが多いの
ですが、この2点セットの情報で、株価を自由自在に操れるのが外資系
証券なのです。

格付けを何段階か下げて目標株価を低めに設定すると、一般の個人投資
家は理由は定かではないが、その会社に対してよくないことが起こって
いると判断します。そして一斉に売りで参加するのです。事前にこのよ
うな流れになることがわかっている証券会社は、あらかじめ空売りをし
ていて、株価が暴落した後で買戻しをして利益を確定させます。そして、
もう一度低い株価で買った後、格付けと目標株価を引き上げる方向に変
更すれば、株価はそれにつられて上昇します。結果的に「往って来い」
の流れになって株価は元の水準まで回復しますが、この間に外資系の証
券会社は楽々と大儲けができてしまうのです。

もちろん、逆の場合もあります。大量の株式を保有している外資系証券
がその銘柄の格付けを1段階上げて、目標株価も高く設定します。そう
すると個人投資家の買いが集まって株価は自然と上がります。上がりき
ったところで証券会社が一気に売りさばくと、最初の株価との差額が儲
けとなります。

これも後から格付けを下げたり目標株価を低くすると、個人投資家が売
ったりロスカットしたりする状況となって、株価も下がってきます。こ
の時点で十分に儲かっている証券会社は、欲しければ割安の水準まで下
降したときに再度買いを入れればいいだけです。ほんのちょっとした情
報操作で自由自在に株価が操れるので、個人投資家はまんまとだまされ
てしまいます。

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